今日は娘たちの通う学校でベルマーク委員の仕事があったので行ってきました。
「ベルマークってまだやってるんだ!」と驚きの皆さんもいらっしゃると思いますが、協賛会社も集まる数も昔ほどではなくなってきたとはいえ、問答無用で保護者を学校に徴集するPTA活動の一環として、まだまだ健在です。
ベルマークというのは、保護者が自校や他行に同時に寄付ができるシステムです。
協賛会社のベルマークを集めると、1点=1円で学用品を購入することができます。たとえば1000円分集まったとしたら、そのうち900円で自校のための学用品を購入し、残り100円はベルマーク財団によってへき地の学校や特別支援学校、被災した学校に寄付されます。
なかなかよくできたシステムだとは思うのですが、その運用方法はこの数十年まったく進化が見られず、人海戦術によるアナログ作業によって成り立っています。
【集める】各家庭でベルマークをちまちま集める
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【持ってくる】子供が学校のベルマークボックスに入れる
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【集まる】年に2回ほどベルマーク委員招集
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【仕分ける】同じ企業・同じ点数ごとにベルマークを仕分ける
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【計算する】何点のマークが何枚あるか、企業ごとに集計する
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【袋に分別】企業別の整理袋にベルマークを入れて集計結果を記入
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【送付する】手書き(コピー・プリントアウト不可)の送り状にすべての集計結果を書きこみ、送付
で、今日やったのは2番目と3番目の仕分け・袋詰め作業ですが、ゴミにしか見えないこまごましたベルマークを100社くらいある企業別に分別し、さらに同じ点数のものを10枚ずつセロテープで帯状にして1セットにし、集計して企業別に整理袋に入れていきます。
集まったベルマークの山を見るのは壮観ですが、それぞれ1点とか0.7点とかしかないので、合計すると3,000円くらいにしかなりません。
大の大人が、平日の昼間に、2時間かけて懸命に作業をして、
全員でさーん・ぜーん・えーん!
今日は30人くらいいたから、1人当たりの作業の価値は100円くらいですね。
仕事を休んで、みぞれまじりの寒空のなか学校にまで歩いて、2時間働いて、
1人ひゃーく・えーん!
時給100円じゃないですよ。寄付額100円ですからね。
いろいろ分かったことがあります。
まず、我が校でベルマークが一番集まりやすいのはどうやらキューピーマヨネーズのようです。
今日もキューピーだけで400点以上ありましたから、かなりのポイントゲッターです。
しかし、マヨネーズのベルマーク自体は委員さんの間ですこぶる不評です。
ぺらっぺらのビニールなので、くしゃくしゃになるし、丸まっちゃうし、静電気でどっかいっちゃうし、
セロテープで10枚まとめるのは至難の業です。
もう1つ不評なのは、あまりにも小さい味の素コンソメとふじっこです。
大きさは5mm~8mmといったところでしょうか。
目を凝らさないと、見えません。見えてもゴミにしか見えません。
スプーン印の砂糖のベルマークもよく見かけるのですが、
マヨネーズ同様ぺらっぺらで、しかも中にはベトベトしているものが混じっています。
奥さん!しっかり洗ってから出してくださいよ!
逆にとても評判がいいのは牛乳石鹸のベルマークです。
しっかりした紙製で(箱のやつだから)、大きさも十分。まとめやすくて数えやすい。
小学校だけあって、お菓子のメーカーが豊富。
コイケヤ、森永製菓、ロッテなど。デザインもキャラクターがついていたりしてカワイイ。
小学生はどれだけチョコボールを食べるのか、ちょっとおそろしくなる数だった。
ちなみに、1点や0.5点が多数を占める世界において、桁違いのポイントをくれるのが生命保険や損害保険。
利用明細についているようですよ。みなさん次回からはお見逃しなく。
ベルマークはいつか絶滅するだろうとは思うのですが、しばらくなくなりそうにありません。
保護者の方に話を聞くと、ベルマーク反対運動でもおこして時間と労力を取られて変に目立つくらいだったら、今日みたいに年1、2回、1~2時間作業をして終わりにした方がマシという意見が圧倒的多数です。学校現場にはこういう理由で残っている意味不明な風習がたくさんあります。
作業を終えて、気づいたことがあります。
世の中には、この1校分でさえめんどくさい集計作業を、全国から集められたベルマークぶんやっている人がいる、ということです。集計表と照らし合わせながら、1枚1枚ベルマーク数えて間違いがないかチェックしなければなりません。中には計算間違ってるやつとか、同じ点数同士まとめろって言ってんのに3点と2点を一緒にテープ付けされちゃったやつとか、絶対混じっているでしょう。
その作業を、1年中・・・
「その仕事は絶対やりたくないなぁ」
これが、本日のベルマーク活動の感想でした。