2015年10月7日水曜日

組体操のピラミッド、上は怖いが下もツライ

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娘2人の通う小学校で運動会がありました。

 50m走で燃え、ダンスで萌え、バカ親って楽しいですね。

 6年生の組体操は、事故のニュースの直後でも大変人気がありました。
 (組み体操:大阪府八尾市小中学校 事故で12人骨折) 

10段はさすがにやりませんでしたが、6段か7段に挑戦して成功し、大喝采でした。それ以外の技でも、ピシッとポーズが決まるたびに大きな拍手が起こり、感動のあまり涙ぐんでいる保護者たちがたくさんいるのを見ると、「危険だと言われていても、組体操が運動会からなくなることはないんだろうなー」 と思いました。

問題になった学校で、ケガ人が続出したのにもかかわらず高層ピラミッドを続行した理由として、校長が「感動や充実感を味あわせてあげたかった」と答えています。 さて、感動や充実感を味わうのは、いったい誰でしょうか?もちろん本人たちも感じることがあるでしょうが、やっぱりあれは見る側のものでしょう。マスゲームは見ていると面白いですが、やるのは大変なわりには退屈なのです。

       ◇ 

私は組体操ではいつも「土台組」でした。ピラミッドはもちろん、タワーでもサボテンでも土台。小さいのが上で大きいのが下というのは分かるが、身長で土台順を決められるので、自分よりも背は低いが体重は重いやつを乗せなくてはならないという理不尽が発生することも。

ピラミッドで一番イヤだったのが、「下から2段目」です。最下段も膝に小石がめり込んで痛くてイヤですが、2番目のつらさはまた別です。何十キロ、何百キロにもなる重みが自分の肩から手の平に伝わり、 それがそのまま下の子の背中を押すのです。「いたい!いたい!」と下の子が泣いても、手を放すわけにはいきません。 私の上にはさらに6人の子が乗っているのです。放すと彼女たちが危ない。 自分の手が友達の体を壊してしまうかもしれない―。あの時の彼女の体操服の感触は、今でも手に残っています。それでも、笛が鳴ると全員で顔を上げ、笑顔を作らなくてはなりません。あれは一体何だったんでしょうか。

       ◇ 

でも、当時の私が組体操を嫌いだったかと言うと、そうではなかったので不思議です。やっぱり大変さを味わうと妙な達成感を得てしまうものなのでしょうか。

子供は良くも悪くも素直なので、高いピラミッドがすごいと言われればそうだと思うでしょうし、保護者の中にはまだまだ組体操が感動の定番という人も多いでしょうから、やっぱり行き過ぎによるリスクの管理は学校側がすべきなのでは、と思います。

ピラミッドがいけないとは思いませんし、リスクがあるのが悪いとも思いませんが、リスクに伴う安全管理をきちんとできたかどうかがポイントでしょう。4段も10段も教師側の対応は同じで、あとは生徒の努力と根性、というのでは問題ありますよね。

娘2人が6年生の組体操に感動したらしく、「私もやりたい!」と言っていました。 残念、君たちは土台だ確定だ。


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